10代の抑えきれない性欲と少年犯罪の因果関係『水色の部屋』
先日、私事ですが、親にオナニーを見られました。
トイレで1人寝る前の日課を行っていると突如としてドアが開いたのです。
幸いにもドアに背を向けていたので、決定的な場面は見られませんでしたが、不自然に動く右手、握り締められた携帯を見て、親も薄々と気づいたことでしょう。
その日の夜、このまま死んでしまおうか、朝起きて顔を合わせたくないという、思いで押し潰されそうになったのは、言うまでもありません...
そんな、絶望で今にも消えてしまいそうな僕ですが、
今の僕のように肉親にそのような場面を見られるのはとても心苦しいと思います。
しかし、今日ご紹介する漫画の主人公はある意味で僕と真逆の立場と言えるでしょう...
今日ご紹介する作品はこちら!!
それではこの作品の紹介をしていきます!!
衝撃的過ぎる最初の3ページ
さて、こちらの作品、どのような作品かと説明する前に冒頭の3ページを皆さんに見ていただきたいと思います。
衝撃的ですね...
いきなりの冒頭からのこの衝撃的なシーンに僕は思わず生唾を飲み込みました。
この『母さんがレイプされた 僕の目の前で』というこの倒置法が心に響いてとんでもなく突き刺さります。
レイプされたという事実でさえ衝撃的なのに僕(息子)の目の前というダブルパンチ!!
このシーンは衝撃的すぎて、その後の日常生活にも影響を与えるくらい僕の心に突き刺さってしまいました。
そして、この漫画はこの衝撃的な3ページの後、母がレイプされる前の日常を描き出します。
最初にこの漫画の構成を言っておくと、上下巻の上巻でレイプされる前の話、下巻でレイプ後の話を描いているんですが。
この話づくりが非常に上手くてレイプされると分かっているのにドキドキしてしまう。冒頭でネタバレしてるのに楽しめてしまう。とても凄い作品なんです。
なんとなく凄いという事が分かったところで
この作品の肝心な登場人物について触れていきたいと思います。
屈折した親子の関係
まずこの作品の主人公、柄本正文(えもとまさふみ)はとっても冴えないメガネの男の子です。
柄本正文
クラスでも決して目立つタイプでもないごくごく普通の正文の母はとっても美人で一見姉にしか見えないほど若い、サホ。
柄本サホ
女手一つで正文を育ててきた彼女の事を親として大切にしつつも正文は心のどこかで少しだけ、親子の愛情とは違った感情をサホに対して、いだいていました。
親の下着を見て何かを思う正文
親の服のホックを締めた後おもむろに抱きしめてしまう正文
しかし、そんな親子の日常はある事件によって壊されていくのでした...
みたいな感じですね。
ある事件に関しては察して頂くとして
この漫画はとても歪みきってる作品と言えるでしょう...
この親子以外に正文の幼馴染みの三吉京子(みよしきょうこ)ちゃん、
三吉京子
同級生の河野くん
河野くん
という重要なキーパーソンもいるのですが、この2人に関してはネタバレを防ぐためにも是非とも漫画を読んで見ていただきたいです。
10代の屈折した性欲
10代という年頃はなんやかんやで童貞も非童貞も性欲が暴走しがちです。
僕が二か月前まで通っていた高校でも、周りから可愛いと持て囃されながら1日3回オナニーする男や
俺あいつとヤったんだぜとか、彼女とのセックスを語るヤリチン自慢をしたがるやつがいたりと。
良い意味でも悪い意味でも性欲が暴走しがちです。
別にそれが悪いわけでは無いです。
性欲が無かったら子孫は繁栄しませんし、僕はこの前のレビュー
↓
でも言ったとおり、股間が立たなくなったら、絶望で死んでしまうと思います。
ですが、この漫画はそんな10代の暴走しがちな性欲が裏目裏目に出てしまうんです。
読後1本の悲しい映画を観たような感覚になってしまうような作品です。
それでも僕はこの作品を薦めたい!!
この作品は少年犯罪はなぜ起こるのか?
というテーマが描かれていると僕は読んでいて感じました。
決して明るい漫画じゃない。
読んで幸せな気分になれる漫画ではないけれど。
たまには少し衝撃的で考えさせられるような漫画を読んでみてもいいのではないか?と思います。
是非とも興味を持たれた方はこちらの方から試し読みの方よろしくお願いします!!
どんな人にお薦め?
悲しい漫画を読みたい人
性欲が強い人
少年犯罪を悲観する人
ゴトウユキコ先生の他の作品はギャグテイストが強く鬱漫画とか読めないという方はこちらの方を読んでみてもいいかもしれません。