片桐安十郎の漫画レビューブログ

1997年産まれの都内在住の学生、片桐安十郎の漫画レビューブログ、基本的に漫画の好き嫌いはありません

春からの新生活に向けて読みたい漫画特集!!

すっかり桜も咲き始め、春の訪れを鼻でダイレクトに感じる季節ですが、
春と言えば別れの季節でもあり、出会いの季節でもあります。
僕は大学生になったばかりでこれからできる友人と学業ライフに期待しながらも不安な気持ちでいっぱいです。

そんな春に読みたい漫画を今日はご紹介したいと思います。
このノートを読んで周りとの差をつけてやりましょう!!

伝説の殺し屋の一般人としての新生活『ザ・ファブル』

ザ・ファブル(1) (ヤンマガKCスペシャル)

ザ・ファブル(1) (ヤンマガKCスペシャル)



春と言えば上京や転勤などで新たな新天地での生活が始まる季節です。
今までの自分を払拭して、新たな自分として過ごす人もいるでしょう...
この漫画は新天地で新たな自分に生まれ変わって過ごしてみたい!!という方にお薦めの作品です。

簡単にあらすじを説明いたしましょう!!

80人の人間を殺した、凄腕の殺し屋ファブル。
そんな彼にボスからあるミッションが下された...
それは、警察から逃れるための潜伏期間として、1年間大阪で一般人として、普通の生活を送るというものだった...

まあざっくりと簡単に言うとこんな感じですね。

殺し屋の漫画と聞くとあまり良いイメージを持たないかもしれませんが、この作品の主人公ファブルはとても愛すべきキャラなんです。

例えば、一般人はペットを飼ってるらしいと聞くとオウムを飼ってみたり、一般人はバイトをして働いてるらしいと聞くと時給800円のバイトをして、これが一般人の生活かーと一喜一憂するんです。
伝説の殺し屋なのにどこか愛らしいとさえ思えてしまう(顔は強面だけど)そんな愛すべき主人公なんです。
新しい自分になりたいと思う人はぜひ読んでみてください!!



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一見殺し屋漫画とは思えない暖かな談笑シーンが、入っていたりと、殺し屋漫画をあまり読まない人でも読みやすい作品になっている。

作者/南勝久
出版社/講談社
掲載誌/週刊ヤングマガジン
単行本/既刊5巻



徳島の人々の暖かさに包まれたロリータ少女と和服少女の生活『アンの世界地図』


ザ・ファブルに続いて、新天地での生活について描いた作品です。

ざっくりと簡単にあらすじを説明すると。

親からの愛情を受けずに育ってきた少女、アン、彼女の唯一の趣味はバイトして貯めた。なけなしのお金で、買ったゴスロリ服を自分で着る事...
しかし、親からの仕打ちに耐えかねたアンは、家を飛び出し東京から徳島まで家出する。
そこで、アンは神主の手伝いをしている和服美人アキと出会い、共同生活をしていくことになる...

まあ、こんな感じですね。

愛情を受けてこなかった少女アンが徳島の暖かな人々との生活の中で、毎日ちゃんとした食事を食べることに対する幸せや、礼儀作法などの大切さを学びながら、生活していく心温まる作品なんですが、ほのぼのと単に心温まる漫画ではございません!!
様々な人々の思いが交錯する。ストーリー漫画として、早く続き読みたい!!と思わせる漫画なんです。
ぜひ騙されたと思って2巻まで読んでみてください!!

作者/吟鳥子
出版社/秋田書店
掲載誌/ボニータ
単行本/既刊4巻


時は昭和...総理大臣を夢見る1人の少年の物語『帝一の國


春と言えば学生にとっては、入学の時期ですよね。
その中には、この高校のサッカー部に入って全国大会に出るんだ!!というような夢や目標を持って、入学した人達もいる事でしょう。
この物語の主人公もそんな大きな野心を持って、高校に入学しました。
その野心とは、総理大臣になって日本を自分の理想の国に変える!!その為に生徒会長になる!!というものでした。

今のこの話を聞いて高校の生徒会長と総理大臣になる夢がどう結びつくの?と思った方に簡単に説明いたしますと
この作品の主人公、帝一が入学した海帝高校は、日本有数のエリート校で多くの政治家を排出しています。
なので、国会の政治家の殆どが海帝高校出身なのです。

そして、海帝高校出身の政治家の派閥が出来ているので、海帝高校の生徒会長という実績を持っていると総理大臣になれる可能性が非常に高くなるんです。(というか海帝高校の生徒会長じゃないと総理大臣になるのは絶望的)

なので、帝一は自分の理想の国を作るため、海帝高校で一番になれるようにと、父が付けてくれた帝一という名前通り、海帝で一番になるために他の候補者たちと熾烈なる票争いをしていくんです。

しかし、この漫画の主人公、帝一はジャンプスクエアで連載している漫画の主人公としては、かなり異色の主人公です。
目的のためなら、汚いことも率先してやるし、人の事は何か裏があるんじゃないか?とすぐ疑いますし、1巻の印象としては、少年誌では好かれないタイプの主人公だなと感じていました。

そんな彼の前に1人のライバルが現れます。
中高一貫校である、海帝高校唯一の外部入学生、大鷹弾です。

彼は、人望が熱く、汚い事は嫌いで、とにかく純粋に海帝高校を変えたいと思っている少年です。
絶対に普通の少年漫画だったら大鷹弾が主人公としか、思えないくらいひたむきな少年なんです。

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画像左上の少年が大鷹弾


しかし、そんな人としてのスペックが元から高い主人公タイプの大鷹弾に対しても負けないように、時には汚いことをやりながらも懸命に帝一は、努力をし続けます。
そして、何事にも一生懸命ですし、仲間を大切にします。
ちゃんとジャンプ漫画の主人公として、友情・努力・勝利の三原則を守ってるんです。


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たとえマイムマイムであろうと負けたくない帝一

そして、戦いの末に帝一は1回りも2回りも成長し、
やっぱり帝一の國の主人公は帝一だ!!大鷹弾じゃない!!と感じることが出来るし、帝一の事を好きになれると思います。

1巻を読んでみて、帝一が好きになれないと思った方もぜひ読んでみて、頂きたいと思います!!

最終巻にあたる14巻は、5月
発売です!!

出版社/集英社
単行本/全14巻



読めば心洗われる、少年達の青春賛歌『少年ノート』


先ほどの帝一の國のように大きな目標を持って、学校に入学するケースもありますが、
入学した高校で何かに出会って、何か目標を見つけて頑張るというケースもあると思います。

この漫画の主人公の蒼井 由多香(あおいゆたか)君も入学した中学校の合唱部に魅了され、入部を決意します。
彼は、まだ声変わりが始まっておらず、透き通った綺麗なソプラノを持っていました。
彼の素晴らしいソプラノに対して、周りの人々も彼の歌声に魅了されていきます。

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ソプラノパートをやりたいというゆたかくんに戸惑う部員

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楽しそうに歌を歌うゆたか君に魅了される部員達

そんな彼を中心に合唱を通して描かれる人との繋がりであったり、仲間と一つの目標を持って努力するシーンなど青春だ!!と感じる要素のオンパレードでさらに男子のソプラノパートという声変わりが来たら消えてしまう今しか出来ない事への儚さを感じることができます!!

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このような合唱シーンのキラキラとした輝いた描き方も魅力の1つ

学生が読めばこれからの学生生活が楽しみになる。
社会人が読めば、青春時代の純粋だった頃の気持ちを思い出すことの出来る素晴らしい作品ですので是非読んでみてください!!

出版社/講談社
掲載誌/モーニング
単行本/全8巻


いかがだったでしょうか?
かなり短めに書いたので、分かりにくかったかも知れませんが、興味を持たれましたら是非手に取って読んでみてください!!
新生活の新たなスタート、皆さん頑張ってください!!