片桐安十郎の漫画レビューブログ

1997年産まれの都内在住の学生、片桐安十郎の漫画レビューブログ、基本的に漫画の好き嫌いはありません

個人的2015年漫画ランキングトップ30

どうも皆様こんばんは、都内在住の高校生、片桐安十郎です。

今年も早いもので3月になりましたが僕が去年読んだ去年の新作漫画のトップ30を発表させて頂きたいと思います。

最後まで見て下さると幸いです。

30位

彼女にフラれたショックからインポテンツになってしまった、主人公、起田総司が4人の美人の女性とエロゲのような展開を巻き起こすが、インポテンツなので何もイベントが起こらないという。
良い意味でも悪い意味でも生殺しの漫画。
作者のカレー沢薫先生の下ネタのセンスが光る作品です。

そんなまったく反応しない自らの愚息を比喩したセリフをご紹介しましょう。
 股間にずっと小動物の死体がぶら下がってる感じだったな

29位

プティトゥ・ペッシュ! (花とゆめCOMICS)

プティトゥ・ペッシュ! (花とゆめCOMICS)


女性誌の編集の女性と飲食店を営む女性との女の友情を描いた作品。
作者は桜蘭高校ホスト部が有名な葉鳥ビスコ先生。
大人になってから出来る気の合う女性のありがたみを感じることの出来る作品です。


28位



ギフト± 1

ギフト± 1

女子高生が犯罪者を捕まえ、その犯罪者の臓器を臓器提供を待つ人にプレゼントするというような話。
ゴラクらしい裏社会の汚い部分も描きつつ、現代社会の臓器提供の問題点を真っ向から叩きつける問題作となっています。




27位

オニクジョ (ヤングジャンプコミックス)

オニクジョ (ヤングジャンプコミックス)

鬼を駆除するために生まれた少女九条ふきと主人公との一夏の物語。
この作品で描かれる鬼は人間界で小さな悪事を働いています。
しかし、その悪事の殆どは大学生がTwitterなどで挙げているバカッターとほぼ同じです。
作者はこういう奴ら大嫌いなんだなぁと感じます。
九条ふきちゃんが可愛いです。

26位

ネメシス (ShoPro Books)

ネメシス (ShoPro Books)

主人公ネメシスがとにかく世界中でテロを起こしまくり破壊の限りを尽くす漫画。
とにかくアクションシーンが素晴らしいです。
ネメシスに全く目的がなく何を考えてるのか分からないところが。
逆に爽快感があってアメリカンだなぁと感じます。

25位

ザ・ファブル(1) (ヤンマガKCスペシャル)

ザ・ファブル(1) (ヤンマガKCスペシャル)

70人以上の人間を殺してきた殺し屋、ファブルが人を殺しすぎたため潜伏期間として1年間、大阪で人を殺さずに一般人として過ごす漫画。
伝説の殺し屋が時給800円のバイトをして、これが一般人の生活かーと一般人に近づくことに一喜一憂する姿が面白いです。
そして、ちゃんと極道などの裏社会の要素も入っていて飽きさせません。

24位

魔法少女特殊戦あすか 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス)

魔法少女特殊戦あすか 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス)

魔法少女(可愛い)+ミリタリー(カッコイイ)=面白いという単純式なのに普通に面白いです。
現実に魔法少女がいたら幸せに生きれないという所がリアルで面白かったです。

23位

百万畳ラビリンス(上) (ヤングキングコミックス)

百万畳ラビリンス(上) (ヤングキングコミックス)

ゲームのデバッガーの仕事をしている主人公が突如正体不明のゲーム空間のような迷宮に迷い込んでしまう話。
話のテンポがとても良く、普通なら世界観の説明がかったるかったりするのですがそういう事も無くしっかりと頭の中に入ってきます。
話のオチもしっかりと纏まっていてまるで1本の良質なアニメーション映画を見たかのような感覚になります。

22位

椿町ロンリープラネット 1 (マーガレットコミックス)

椿町ロンリープラネット 1 (マーガレットコミックス)

家政婦の女子高生ふみと売れっ子小説家、木曳野暁との1つ屋根の下での共同生活を描いた作品。
暁先生のツンデレっぷりがたまらない。
そして、ふみちゃんが真っ直ぐでとってもいい子で応援したくなってしまいます。

21位

ある2人の別れ離れになってしまった姉妹、ちえとさほの2人の物語、展開が2転3転するし、途中こんがらがってきますが。
作品全体を漂う浮遊感がたまりません。

20位

臆病の穴 1 (少年チャンピオン・コミックス・タップ!)

臆病の穴 1 (少年チャンピオン・コミックス・タップ!)

全体的に良い意味で、古臭い暗さがたまらないです。
藤子・F・不二雄手塚治虫のブラックな作品が作者は大好きなのだなと感じます。
そういった作品が好きな方にはお薦めの作品です。

19位

お父さん、チビがいなくなりました (フラワーコミックスα)

お父さん、チビがいなくなりました (フラワーコミックスα)

結婚生活44年目の老夫婦のすれ違いからくる熟年離婚の危機を描いた作品。
老夫婦の話を見てるのにとっても甘酸っぱくなります。
愛の形は若者も老人も変わらないんだなぁと感じます。

18位

ユー ガッタ ラブソング 鳥飼茜短編集 (BE・LOVEコミックス)

ユー ガッタ ラブソング 鳥飼茜短編集 (BE・LOVEコミックス)

鳥飼茜の短編集作品。
漫画の短編集というより恋愛もののショートフィルムに近いような感じ。
男がどれだけ身勝手で哀れな生き物なのかと感じさせられる作品。
そんな男に騙される女もそれはそれで哀れだ。
結局共依存の関係なんだなぁと感じます。

17位

WHITE NOTE PAD 1 (フィールコミックスFCswing)

WHITE NOTE PAD 1 (フィールコミックスFCswing)

不思議なタイプの男女入れ替わりもの。
30代後半の中年男性と女子高生の女の子の心が入れ替わり、入れ替わってから1年後、街で偶然2人が再開するところから物語はスタートします。
オッサンになっても健気に仕事を頑張る女子高生とモデルになり人生をそれなりに楽しんでいるけど妙に満たせれない感覚の元オッサンの女子高生との対比が見ていて面白いです。

16位

鬼さん、どちら (ビッグコミックス)

鬼さん、どちら (ビッグコミックス)

2000人に1人の割合で鬼が生まれてくる世界での話。
この世界では鬼という言葉は差別的だとして鬼は頭部突起症という名称で呼ばれています。
そして、鬼は様々な面で周りから差別的だったり逆差別的な扱いを受けたりします。
例えば頭部突起症の天才バイオリニストなどという持ち上げ方でメディアに紹介されたりするのです。
僕はこの作品はフィクションでファンタジーですが、現代人からするとあながち非現実的なことではないと言えると思います。
皆さんもLGBT、外国人、障がい者、などと照らし合わせ重ねてみると何かを感じることが出来ると思います。

15位

枕魚

枕魚

この滅茶苦茶不思議な世界観がたまらないです。
こんな風景知らないはずなのにどこか懐かしいと感じますし、何か無くしてしまった大事な事を思い出せるんじゃなかろうかと思う作品です。
親切ラーメンのくだりは笑いました。

14位

外に出ることが出来ない閉鎖的な町で暮らす住人達の話。
一見住民同士で手を取り合って生活しているのかと思いきや、そこまで住民同士で関わり合いがあるわけでもなく、どこか悲しみに満ちています。
それでも花井沢町で生きる住人の姿が素晴らしいです。

そんなこの作品の帯コメントを紹介させていただきます。
町は死にゆく私は生きる

13位

トゥインクル・キャンディ (幻想コレクション)

トゥインクル・キャンディ (幻想コレクション)

憂いを帯びた美少年の表情がたまらない作品。
話の内容自体もとてもハートフルで1冊に上手く纏められていますし、小学生とは思えない泉くんの大人っぽさと無邪気な表情がたまりません。
ショタ好きの方は是非とも読んでいただきたいです。

この作品は表紙カバー裏の作者コメントを引用させていただきます
顔面がきれいな少年は良いものです。せっけんの匂いがします(断定)

12位

女子BL (シトロンアンソロジー)

女子BL (シトロンアンソロジー)

主人公は全員女性で、友人、兄妹、恋敵など様々な女性の観点からBLを見ていく、女性の視点からBLを描いた異色のBLアンソロジーとなっています。
作家陣がとても豪華でBLをあまり読んだことない人でも聞いたことのあるような有名なBL作家から志村貴子ふみふみこなど青年誌でも活躍されてる方も描かれているので男性でも読みやすい作品となっていると思います。
BLが好きな方もそうじゃない方も是非とも読んでいただきたいです。

11位

町田くんの世界 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

町田くんの世界 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

勉強も運動も料理も何もかもできない主人公町田くんの話。
町田くんはとにかく人が大好きで
困っている人がいると放っておけなくて、誰にでも優しい素敵な男の子なんです。
そんな町田くんの素直だからこそ言える1つ1つの発言がとても胸に染み渡る素晴らしい作品です。

この作品からは、この作品を一言で表した2巻の帯コメントを引用させていただきます。
みんな、彼が好き

10位

恋は雨上がりのように(1) (ビッグコミックス)

恋は雨上がりのように(1) (ビッグコミックス)

17歳の女子高校生が冴えない45歳ファミレス店長に恋をする話。
このあらすじを聞くと援助交際の匂いがしないでもないですが、この作品で描かれるのは少女漫画にも引けを取らないピュアな恋愛です。
そこにやましさなんてないのです。
少女のただ純粋な美しい片想いだけがこの作品では描かれます。
いつもクールな主人公、あきらちゃんが店長にだけ見せる表情がたまりません。

この作品からは1巻の帯コメントを引用させていただきます。
あなたの魅力は、あたしだけのもの。

9位

響~小説家になる方法~ 1 (ビッグコミックス)

響~小説家になる方法~ 1 (ビッグコミックス)

小説がとにかく好きな高校生、鮎喰響ちゃんが、出版社に投稿した原稿から文芸会に激震が起きていく話。
タイトルとは裏腹に小説家になる方法は一切描かれませんがとにかく面白い作品です。
主人公である響ちゃんの見た目は真面目な文学少女なのに行動が奇想天外でとてもクレイジーなところが素晴らしいです。
文芸会の過酷な出版状況なども知ることが出来るため、ぜひ小説を読まれる方も読まれない方も読んでいただきたい作品です。

この作品からは響ちゃんの作品を読んだ後の文芸誌の編集、花井さんのセリフを引用させていただきます。
 今後 文芸会は、鮎喰響以前以降と語られるかもしれない。

8位

鼻下長紳士回顧録 上 (フィールコミックス)

鼻下長紳士回顧録 上 (フィールコミックス)

娼館で働く女性を描いた物語。
この作品を読んでいると、性の底なし沼にズブズブと落ちていくような気持ちになります。
様々な変態性欲を持った人たちが出てきて面白いですし、何より女性が官能的で美しいです。
この甘美な世界観をぜひとも味わっていただきたいです。

この作品からは店の常連の棺桶野郎のセリフを引用させていただきます。
本当の変態とは、名付けることのできない、欲望を抱えた人間のことを言うんだ。

7位

女子高生に殺されたい 1 (BUNCH COMICS)

女子高生に殺されたい 1 (BUNCH COMICS)

主人公は32歳の高校教師、東山春人、彼は生徒や教師からの信頼が熱く、どの学校にでも1人はいる真面目な高校教師。
しかし、彼には秘密があった。
それは、女子高生に殺されたいという特殊性癖だ。
彼は自分の性癖を隠しながら、女子高生に殺されるために自身の殺人計画を綿密に練っていくのだった...
みたいなあらすじの作品。

女子高生に殺されたい性癖と聞くと少し異常な気がしますが、女子高生を犯したいだとか、女子高生に罵られたい人は多分沢山いるでしょう。
そう考えるとあながちこの作品で描かれることは非現実的でもないと思います。
そして主人公の見た目があからさまな変態ではなく、普通の真面目な好青年ときたものだから余計に怖い、古屋兎丸は本当に良い意味で変態だなと思います。

6位

蝶のみちゆき (SPコミックス)

蝶のみちゆき (SPコミックス)


海外でも評価の高い漫画家、高浜寛先生の作品。
舞台は幕末の長崎県遊郭で主人公は花形の遊女。
この作品で描かれるのは遊女の恋愛ですが、そこに汚らしい心なんてありません。
大人の純愛がこの作品では描かれます。
素晴らしい日本の邦画を見たような感覚になれる作品ですので、ぜひとも読んでみてください。

5位

ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)

ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)

もはや言わずもがなな作品。
トリコのようにモンスターを狩って食べる漫画は多少なりともありましたが、この生物はこういう生物だからこう食べようとか、ゴーレムは土で出来てるから背中に畑を耕してみようとか、そういった発想がたまらないです。
九井諒子はやっぱり天才だなぁと感じました。

4位

ホーリータウン (モーニング KC)

ホーリータウン (モーニング KC)

生きるのが不器用な住人達が住む街、ホーリータウンを舞台とした物語。
不意に飛び出す暴力とどこに気持ちをぶつければ良いのか分からない感情がたまりません。
人間誰しも多少なりの劣等感は持っていると思います。
苦しい現代を生きる僕達だからこそ、この作品は共感してしまうのだろうと思いました。

3位

波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンコミックス)

波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンコミックス)

北海道を舞台とした地方ラジオを題材にした話。
主人公は彼氏と酷い別れ方をした女性。
ひょんなことからラジオのパーソナリティとなった彼女は自身の声を電波に乗せて視聴者に発信していく...
主人公ミナレの饒舌っぷりが凄まじく漫才のような掛け合いがたまりません。
一々小ネタが心に響きます。
読んでるとニヤニヤが止まらない作品です。

2位

なぎさにて 1 (ビッグコミックス)

なぎさにて 1 (ビッグコミックス)


世界終末系の物語。
この世の終わりを迎えようとする世の中で描かれる。
モラルってなんだろう?
家族ってなんだろう?というような普遍的なものをテーマとした作品。
世の中の人間が自暴自棄になっていく中で描かれる家族愛の素晴らしさを味わっていただきたいです。

この作品からは主人公の父親のセリフを引用させていただきます。
自分の思いや存在に関係なく、世界は、運命に抗うことも、受け入れることも、時の流れとともに消して飲み込むしね。
すべては常に変化するけど、でもほぼなにも変わらずに、世界は続く...空しいだろ?
でもパパは、その空しい揺るぎなさが、美して好きなんだ。好きだと、誠実でいたくなる、だろ? 

お待たせしました!!

私、片桐安十郎の去年の栄えある第1位は!!

おやこっこ 上巻 (イブニングKC)

おやこっこ 上巻 (イブニングKC)

15年間音信不通だった父と息子の親子の絆を描いた作品。
15年間という時の中で変わり果ててしまった父の姿と昔の父の姿を対比しながら、自分の知らなかった父の姿と父から愛情を受けていた記憶を思い出していく作品。
話の題材はありきたりなものであるものの、普遍的なテーマだからこそ、10年先、50年先でも色あせない面白さがあると思います。
話の展開の仕方も上手く次どうなるの?もっとお父さんの秘密を知りたい!!と思わせる展開は素晴らしいの1言です。

この漫画からは、ネタバレになるので誰のセリフかは言いませんがある人物のこのセリフを引用させていただきます。

目の前の赤ん坊の、呼吸と体温、それだけがものすごく近くて、他のものは全部遠い、余計な記憶も感情も、どこか遠くへ行ってしまって、ただただ心地良いんだ。

いかがったでしょうか?

以上で僕の2015年のトップ30の発表を終えさせていただきます。

最後まで見て下さり、ありがとうございました!!